宮崎県初上陸です。まさか宮崎県に来るとは全然想定していませんでした。
宮崎県のイメージは宮崎マンゴー、本物のモアイ像がサンメッセ日南しか知りませんでした。
今回の旅先は日本神話の町としての伝承がある高千穂です。意外と楽しかった高千穂峡をまず紹介できればと思います。
神話と伝説が宿る町 高千穂
なぜ高千穂が神話の町と呼ばれるのか、それは日本神話に高千穂の地名が出ているからです。
神話によると天照大神の孫である瓊瓊杵命(ににぎのみこと)が、日向の高千穂の久士布流多気(くじふるたけ)に舞い降りたという言い伝えがあり、これを天孫降臨と呼んでいます。
そこから日本の統治が始まりました。日向とは太陽に向かう地であるとも言われています。天孫降臨の舞台とされ、天照大神(あまてらすおおみかみ)にまつわる神話を学ぶことができます。
そのためか高千穂にはパワースポットが点在しております。国の名勝・天然記念物である「高千穂峡」、高千穂を代表する総社「高千穂神社」、天照大神(あまてらすおおみかみ)が隠れていた天岩戸がある天安河原神社、道開きの神が祀られている荒立神社などがあります。この神社を巡ることを三社巡りと呼んでいます。
高千穂に来たら絶対に外せない観光スポット高千穂峡
阿蘇熔岩が浸蝕されてできた峡谷で、高いところで100mの断崖が7kmも続いているそうです。この峡谷には、玉垂の滝・真名井の滝・あららぎの滝などがあり、真名井の滝は川幅が最も狭まった場所にある滝で日本滝百選にも選ばれています。
約1kmほどの遊歩道はちゃんと整備されており、真名井の滝以外にも見どころはたくさんあります。
日本の滝百選、高千穂峡で最も有名な観光スポットです。
古事記では、天村雲命が水種を移した天真名井の水が地下を通ってここで流れ落ちたと伝えられています。落差は約17mです。
遊歩道から撮る写真も夕日が差し込むタイミングで撮ればより、幻想的な写真が撮れると思います。石橋の上から撮る写真も結構趣があります。
ライトアップもされていますが、ライトアップ時はかなり周辺が暗く、遊歩道の灯りも心許ないので気を付けて歩いてください。ただ結構ガッカリしました(笑)
高千穂峡ではこの真名井の滝付近まで行くことが出来る貸しボートのサービスがあります。
週末や大型連休に行く場合には事前に予約をした方が無難です。
予約はこちらから、公式ホームページの予約ページに行くことが出来ます。
基本料金:1艇 3,000円
乗船料金: 大人(中学生以上) 1名 1,000円
小学生・未就学児 1名 500円
乗船時間: 30分
定員:3名
営業時間:8:30 ~ 17:00 (最終受付16:30)
受付場所:第1御塩井駐車場
予約は乗船の1週間前から2日前まで可能です。
国産みの神話で知られる神々が作り出した最初の島が、池中央のおのころ島です。高千穂神社の春祭では御神幸の御輿がおのころ池に入り、島を3階まわって禊をします。
高さ約5m、幅約15mの滝で、断崖の岩肌から幾筋もの水が滝となって流れ落ちます。
1月に行った際にはあまり迫力がないように感じましたが、写真中央部に細い滝が断崖から流れ落ちているのが確認できます。
月形の方が写真では見やすいかもしれません。写真の上部にあり天岩戸神話で天照大神が岩屋から出た後、素盞嗚尊(すさのおのみこと)がもう二度と悪さをしないと反省の証を刻んだものとされております。
高さ約70mで切り立った柱状節理(ちゅうじょうせつり)が屏風(びょうぶ)に見えることから名付けられました。そのスケール・迫力に圧倒されます。神通力も持つ仙人にこそ成せる業のような造形美です。
昔、7つの穴がつながり池になっておました。池は青々とした茂みの下にあり、たっぷりと入ったその水は七色に変化し、竜神が済んでいたと伝えられています。
重さ200トンの石です。高千穂に伝わる鬼八伝説で、鬼八が三毛入野命(みけぬのみこと)に投げ、力自慢をした石だと言われています。
鬼八の力石には、巨大な“しめ縄”が飾り付けられております、これは、毎年、暮れに新しく掛けかえられており、高千穂の歳末行事となっております。
同じ峡谷で3本のアーチ橋が見えるのは全国でも大変珍しいスポットのようです。低い橋から「神橋」「高千穂大橋」「神都高千穂大橋」と年代別に架けられています。
私はあららぎ駐車場に車を止めておりましたが、行きには全く気付かず帰り道に気づきました。観光情報には載っていたことに気づいておらず帰りに見かけた際に「おっ」と思って写真を撮っていただけなのでラッキーでした。
住所:〒882-1103 宮崎県西臼杵郡高千穂町向山
高千穂郷八十八社の総杜
約1900年前の垂仁天皇時代に創建されました。高千穂郷八十八社の総社で、神社本殿と所蔵品の鉄造狛犬一対は国の重要文化財に指定されています。
この鉄造狛犬一対は鎌倉時代に源頼朝が滞納したものです。
私は神社の中をうろついたのは夜神楽を見る時間だったため、夜しか見ていません。
夜になると人が少ないため落ち着いた、神聖な雰囲気を堪能できます。
石段を登ると国の重要文化財に指定された社殿が現れます。現在の社殿は1776年に再建されたもので、五間社流造(ごけんしゃながれづくり)と呼ばれる造りの屋根が特徴です。その特徴とは屋根が「への字」型に大きく湾曲し、前方へ向けて突き出たような形状の造りになることで、これは九州を代表する社殿です。
縁結びや夫婦円満、農産業の発展や厄払い、そして諸願成就など沢山のご利益がある神社です。
源頼朝が滞納した鉄造狛犬一対はこの中にいます。石段の途中にも狛犬がいます。私はこれがかの有名な狛犬と思い写真を撮っていましたが、違ったようです(笑)しかし、この狛犬も変わった狛犬で有名なそうです。
源頼朝が滞納した鉄造狛犬一対は夜だったため見ることが出来ませんでしたが、代わりに見間違えた子持ちの狛犬を見ることが出来ました。大鳥居から訪れた際には右側の石段にいるため見逃さないようにしてください。
親が子供を守っているようにも見えるこの狛犬は本殿の鉄造狛犬一対が国の重要文化財に指定された際に作られたものです。
ひとつの根本から2本の杉が伸びている姿がまるで夫婦のように見えることから「夫婦杉(めおとすぎ)」と呼ばれています。
「夫婦杉」の周囲を回るとご利益がありますが、回り方が決まっています。「夫婦杉」の周囲をご夫婦や恋人と手をつないで3回まわると「夫婦円満」「家内安全」「子孫繁栄」のご利益があるといわれています。
高千穂神社の神楽殿では毎晩夜神楽を見ることが出来ます。
天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)に隠れられてしまった折に、 岩戸の前で天鈿女命(あめのうずめのみこと)が調子面白く舞ったのが始まりとされており、古来私共の祖先は永い間この神楽を伝承しております。
毎年11月中旬から2月上旬のみ開催されます。
通常の高千穂神楽は通年見ることができます。
参加費は1名1,000円です。時期によっては満員になるため事前に予約しておきましょう。
開始時間は20時から約1時間です。
座敷に座るため、結構腰が痛くなります。しかし、ソレスト高千穂に宿泊していると特典で座布団を借りることが出来ます。高千穂で一番利便性のいいホテルはソレスト高千穂ですので、ぜひ宿泊してみてください。
また、別の記事で紹介したいと思います。
私は演劇などはあまり好きではないのですが、意外と楽しく1時間はあっという間でした。なかなか興味深く各舞で伝えたいことがどのように表現されているか比較的理解しやすかったです。
①手力雄(てぢからお)の舞
天照大神は天の岩戸にお隠れになったので、力の強い手力雄命が天の岩戸を探し出すため静かに音を聞いたり、考えたりする様子を表現している舞
②鈿女(うずめ)の舞
天の岩戸の所在がはっきりしたので、岩戸の前で面白くおかしく舞い、天照大神を岩屋より誘い出そうとする舞
③戸取(とどり)の舞
天の岩屋も岩戸の戸も所在がはっきりしたので、手力雄命が岩戸を取り除いて天照大神を迎えだす舞で勇壮で力強く舞う舞
④御神躰の舞
一名国生みの舞と申しますが、イナザギ・イザナミの二神が酒を作ってお互いに仲良く飲んで抱擁しあい、極めて夫婦円満を象徴している舞
芸能と縁結びにご利益があるとされる神社 荒立神社
3社巡りとして有名なもう1つの神社である荒立神社です。
瓊々杵尊(ににぎのみこと)が天照大神の命を受けてこの国に降臨される途中で天孫一行の道案内をされた猿田彦命(さるたひこのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)が結婚して住まわれた地と伝えられ、切り出したばかりの荒木を利用して急いで宮居を造ったため、荒立宮と名付けられたといわれています。
また猿田彦命が記紀に天孫降臨の道案内をした神であると記され、道開きの神として知られ、また、天鈿女命は同じく記紀に天照大神が天岩戸に隠れた際に、楽しげに舞い踊った神として知られている。
このことから交通安全、五穀豊穣、商売繁盛、厄除、夫婦和合、安産、長寿祈願、芸事の上達、厄除け、子宝、長寿などに利益があるとされている。
住所:高千穂町大字三田井667
天岩戸神社
天照大神がお隠れになられた天岩戸を御神体としてお祀りしていて、古事記・日本書紀に記される天岩戸神話の舞台となった神社です。
以下は天岩戸神社の公式ホームページより引用させて頂いた天岩戸神話です。
天岩戸神話
神代(かみよ)の昔、空の上に高天原という神々の世界がありました。太陽の神天照大御神(あまてらすおおみかみ)様や弟の須佐之男命(すさのをのみこと)様、その他多くの神々が暮らしていました。須佐之男命(すさのをのみこと)様は、田んぼの畦(あぜ)を壊したり馬の皮を逆剥(さかは)ぎにしたりと、大変な暴れん坊でした。あまりにひどいいたずらにお怒りになりました天照大御神(あまてらすおおみかみ)様は天岩戸(あまのいわと)と呼ばれる洞窟にお隠れになりました。太陽の神様がお隠れになると世の中は、真っ暗になりました。食べ物が育たなくなったり、病気になったりと大変なことが次々と起こります。
困りました八百万(やおよろず)〈大勢〉の神々は天安河原(あまのやすかわら)にお集まりになられ、御相談かわされます。御相談の結果天岩戸(あまのいわと)の前で色々な事が試されて行きます。
まず、長鳴鳥(ながなきどり)を鳴かせてみます。
〈鳴かせてみました長鳴鳥(ながなきどり)、これが今の鶏です。朝、鶏が鳴きますと太陽が昇ってきます、鶏の鳴き声には太陽の神様を呼ぶ力が有ると言う事で鳴かせてみます。現在でも、鶏を放し飼いにしている神社がありますが、元はこの長鳴鳥(ながなきどり)から始まっています。〉
しかし、天岩戸(あまのいわと)の扉は開かず失敗しました。
次に、天鈿女命(あめのうずめのみこと)様が招霊(おがたま)の木の枝を手に持ち舞をされ其の回りでほかの神々で騒ぎ立てます。すると、天岩戸(あまのいわと)の中の天照大御神(あまてらすおおみかみ)様は「太陽の神である自分が隠れて居るから外は真っ暗で、みんな困って居るはずなのに、外ではみんな楽しそうに騒いでいる。これはどうした事か?」と不思議に思われて天岩戸(あまのいわと)の扉を少し開けて外を御覧になられます。神々は、騒いでいる理由を伝えます。「あなた様より美しく立派な神がおいでになりました。」「お連れ致します。」と言い鏡で天照大御神(あまてらすおおみかみ)様の顔を写しました。自分の顔だと分からなかった天照大御神(あまてらすおおみかみ)様は、もう少しよく見てみようと扉を開いて体を乗り出しました。その時、思兼神(おもいかねのかみ)様が天照大御神(あまてらすおおみかみ)様の手を引き、岩の扉を手力男命(たぢからをのみこと)様が開け放ちまして天照大御神(あまてらすおおみかみ)様に天岩戸(あまのいわと)から出て頂くことが出来ました。
そして、世の中が再び明るく平和な時代に戻ったと言われます。
暴れた須佐之男命(すさのをのみこと)様は、その後反省し、天岩戸の里をはなれ出雲國(いずものくに)《島根県》に行かれ、八俣大蛇(やまたのおろち)退治をされます。
《参照 岩戸神楽(いわとかぐら) 神楽歌(かぐらうた)
戸(と)がくしの御神(おんかみ)は世(よ)にすぐれし大神(おおかみ)なれば一千人(いっせんにん)の力(ちから)を出(だ)し 天岩戸(あまのいわと)のおん戸(と)を取(と)り投(な)げさせ給(たま)へば信濃国(しなのくに)戸隠ヶ嶽(とがくしだけ)にぞ着(つ)き給(たま)う》
岩戸神楽(いわとかぐら)の中で以上の神楽歌(かぐらうた)が歌われ、戸(と)がくしの御神(おんかみ)すなはち手力男命(たぢからをのみこと)様は開けた天岩戸(あまのいわと)の扉を長野県の戸隠山(とがくしやま)へ投げたと伝えられます。
天岩戸神話
天照大神(あまてらすおおみかみ)がお隠れになった天岩戸を御神体としてお祀りする西本宮とは別に天照大神を祀っている神社のある東本宮は別の場所にあります。西本宮から徒歩約10分ほどの距離です。
西本宮の天岩戸は写真撮影禁止の場所です。しっかりと目に焼き付けて拝みましょう。
天岩戸神社西本宮から岩戸川に沿って徒歩で約15分、天照大神(あまてらすおおみかみ)が岩戸にお隠れになったさい、天地暗黒となり八百万(やおよろず)の神がこの河原に集まり神議されたと伝えられる大洞窟、別名「仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)」があります。間口40メートル、奥行30メートルほどの洞窟です。
祈願を行う人たちの手によって石が積まれていくようになり、現在では無数にある積まれた石が天安河原の神秘的かつ幻想的な雰囲気を一層引き立てています。
個人的にお気に入りの場所です。写真撮影時も丁度人がいなかったのでベストショットです。
この願い事が叶う信仰は50年前に始まったことのようです。
天岩戸神社の佐藤宮司のお話によると、石は、7・5・3いずれかの段に積むとよりご利益があるそうです。
私は5段でした。みんな丁度いい石を探しているので、河川まで降りて探してみてください。
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1
高千穂山峡の絶景スポット 国見ケ丘
高千穂山峡を見渡せるパノラマビューポイント国見ケ丘の展望台を風景好きにはたまりません。
初日の出も綺麗に見ることが出来、秋の早朝には雲海も見ることが出来ます。初日の出に私は行きましたが、30分前に行った際には駐車場に入ることが出来ず、坂道の途中で車を止めて15分ほど歩きましたので、初日の出など見に行く場合には早めに出た方がいいです。
住所:〒882-1102 宮崎県西臼杵郡高千穂町押方
まとめ
- 高千穂に来たら高千穂峡、高千穂神社、夜神楽をみて日本神話について学ぼう
- 高千穂峡の貸しボートは早めに予約を
- 可能であればホテルソレスト高千穂に泊まり、夜神楽用の座布団を借りましょう
- ベストは1泊2日!1日目に高千穂神社周辺を制覇し、2日目に残りの2社巡りがベスト
- 天野安河原では折角なので願いをこめて7・5・3段の石を積もう
なかなか宮崎県に来ること自体ないですが、日本神話について知れると意外と面白いですよ。
阿蘇から距離も車で1時間弱と近いため、阿蘇の旅行+αとしてはいいかもしれません。
熊本旅行、黒川温泉旅行に関しての情報は以下のリンクより参照ください。
主に、阿蘇と黒川温泉で最高の個室露天風呂について紹介しています。
高千穂にきたらおすすめの宿を以下記事にて紹介しております。私はホテルしか空いていなかったため、旅館に泊まることが出来ませんでしたが、狙っていたホテルも紹介しているので、ご参考までに見て行ってください。
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